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入試問題制作・検証コラム

英語の長文問題、どうやって選んでいるの? 「良質な英文」を見極めるプロの3つの基準。

入試長文問題の選び方

こんにちは、株式会社エデュコンです。大学入試や模試で、配点の大きなウェイトを占める「長文読解」。 受験生のみなさんは、制限時間と戦いながら必死にあの長い英文を読んでいると思います。では、あの「英文」は一体どこから来ているのでしょうか?「英語のネイティブが適当に書いている?」 「海外のニュースサイトからコピーペーストしている?」いいえ、実はまったく違います。 私たち制作のプロは、1つの長文問題を作るために、多くの「原文」を読みあさり、その中からたった1本を厳選しています。「英語ならなんでもいい」わけではありません。テストとして成立するためには、非常に厳しい条件をクリアしなければならないのです。今日は、私たちが英文素材を選ぶときにチェックしている「プロの3つの基準」を深掘りしてご紹介します。これを知れば、長文読解の攻略のヒントが見えてくるかもしれません。

基準1:「論理の骨組み」が明確で、設問が作れるか

「論理の骨組み」が明確で、設問が作れるか

これが最も重要な基準です。 ただ良い話が書いてあっても、「テスト」にならなければ採用できません。

入試問題には、「なぜ筆者はこう考えたのですか?」「空所に当てはまる接続詞を選びなさい」といった設問が必要です。 そのためには、文章自体に強固な論理構造(ロジック)が求められます。

私たちが探しているのは、以下のような構造が明確な文章です。

・パラグラフ・ライティングの徹底
英語の文章は「1つの段落に、1つの言いたいこと(トピック)」があるのが原則です。その「トピックセンテンス」が明確か?

・ディスコース・マーカー(つなぎ言葉)の有効性
「However(しかし)」「Therefore(したがって)」「For example(例えば)」といった接続詞を追うだけで、話の展開が地図のように見えるか?

・対比と主張
「一般的にはAだと言われている。しかし、私はBだと考える。なぜなら〜」という、議論の構造がはっきりしているか?

この「骨組み」が弱いと、設問を作ったときに「どっちも正解に見える」という悪問になってしまいます。 逆に言えば、入試に出る英文は「論理の教科書」のような美しい構造をしているのです。

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基準2:公平性と教育的価値(教養)のバランス

公平性と教育的価値(教養)のバランス

次に気をつけるのが、「テーマ(ネタ)選び」です。 ここでは2つの相反する要素をクリアしなければなりません。

1. 背景知識による有利・不利がないか(公平性)
例えば、「野球の超マニアックなルール」に関する長文を出したとします。すると、野球部の生徒は英語を読まなくても解けてしまい、そうでない生徒は不利になります。 これを避けるため、「予備知識がなくても、書いてある英語さえ読めば理解できる内容」を選びます。

2. 読んでためになるか(教育的価値)
その上で、高校生に読んでほしい内容である必要があります。 最近のトレンドは、SDGs、AI(人工知能)、言語習得論、異文化理解など、「普遍的かつ、現代的な学びがあるテーマ」です。

逆に、以下のようなテーマは「没(ボツ)」になります。

・宗教や政治的信条に強く偏っているもの

・悲惨な事件や、精神的にショックを与える内容

・情報が古くなりすぎるもの(例:数ヶ月で変わる時事ニュースなど)

基準3:「リライト(書き換え)」に耐えられるか

「リライト(書き換え)」に耐えられるか

ここがプロの腕の見せ所であり、最も手間がかかる部分です。 実は、見つけてきた「原文(ネイティブ向けの文章)」を、そのままテストに出すことは99%ありません。

なぜなら、原文のままだと学習指導要領の範囲を超えた「難解な単語」や、受験生には理解しづらい「複雑すぎる構文」が含まれているからです。

そこで私たちは、以下のような「リライト(書き換え)」を行います。

・語彙レベルの調整(CEFRなどの基準)
「英検2級レベル」「高校1年生レベル」といったターゲット層に合わせ、範囲外の単語を類語に置き換えます。

・文構造の簡略化
1文が長すぎて意味が取りにくい場合、2文に分けたり、関係代名詞を使ってすっきりさせたりします。

・語数調整
試験時間は決まっています。「600語程度で」というオーダーに合わせるため、文脈を壊さないように段落ごとカットしたり、要約して短くしたりします。

このリライトを行う際、「意味を変えずに、レベルだけを下げる」のが至難の業です。 日本人スタッフが調整し、最後に必ずネイティブチェッカーが「自然な英語になっているか」を確認する。このリレーを経て、ようやく問題文が完成します。

良い問題は、良い英文から生まれる

私たちはよく、「良い長文問題は、読んでいるだけで勉強になる」と言います。

問題を解き終わった後に、 「へぇ、プラスチックゴミの問題って、こんな解決策があったんだ」 「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)って面白いな」 と、新しい知識や発見が得られる文章こそが、私たちが目指す「良質な英文」です。

もし今度、英語の長文を読む機会があったら、 「これは論理構成がはっきりしているな」 「この単語は、読みやすいように書き換えられているのかも?」 と、制作側の視点で読んでみてください。

きっと、今までよりもスムーズに、筆者の主張が頭に入ってくるはずです。

エデュコンの英語制作チームについて

エデュコンには、英語教材制作のスペシャリストが多数在籍しています。

・ターゲットに合わせた適切な素材選定

・学習指導要領に基づいた厳密なリライト

・外部のネイティブスタッフとの連携による自然な英文作成

「既存の文章を使うと著作権処理が大変だから、オリジナルで長文を書き下ろしてほしい」といったご相談にも対応可能です。 英語教育のコンテンツ制作なら、ぜひ私たちにお任せください。

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この記事を書いた人 / 監修

エデュコン教材制作チーム

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創業以来、500社以上の教育機関様の教材制作を支援。
入試問題の傾向分析から、最新の学習指導要領(情報Iなど)への対応まで、現場の声を反映した「使いやすく、効果の出る教材」づくりを徹底サポートしています。
教育・IT・編集のプロフェッショナルが集まる専門チームが記事を監修しています。

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