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入試問題制作・検証コラム

「答えのない問い」をどう採点する? 探究学習の成果を測る『パフォーマンス評価型入試』の設計と、客観性を担保するルーブリック作成

「答えのない問い」をどう採点する? 探究学習の成果を測る『パフォーマンス評価型入試』の設計と、客観性を担保するルーブリック作成

「あなたの考えを自由に書きなさい」 「この資料から読み取れる課題と解決策を提案しなさい」

こうした「新傾向問題」や「探究型入試」は、学校の特色(アドミッション・ポリシー)を打ち出す絶好のチャンスです。しかし、採点現場では以下のような混乱が頻発しています。

・採点者(教員)による評価ブレ: A先生は「独創的だ」と高評価し、B先生は「論理が飛躍している」と低評価を下す。
・説明責任の欠如: 不合格となった受験者や保護者から「なぜ点が低いのか」と問われた際、客観的な根拠を示せない。

「答えのない問い」だからこそ、採点には「答えのある問題」以上の厳格な『ものさし(評価基準)』が必要になります。

「正解」ではなく「到達度」を測る。ルーブリックの設計思想

「正解」ではなく「到達度」を測る。ルーブリックの設計思想

記述式やパフォーマンス評価(面接・プレゼン含む)において、模範解答(Model Answer)だけを用意しても機能しません。必要なのは、評価の観点とレベルをマトリクス化した「ルーブリック(Rubric)」です。

良いルーブリックの条件

単に「表現力が豊かか(5点〜1点)」といった曖昧な基準では不十分です。エデュコンが支援するルーブリック作成では、以下のように状態を言語化します。

・論理構成(Logic):
S評価: 主張に対し、客観的な根拠が2つ以上提示され、反論への配慮(譲歩)が含まれている。
A評価: 主張と根拠のつながりは明確だが、一方向の視点にとどまる。
B評価: 根拠が主観的(感想)であり、事実に基づかない。

・情報の活用(Data):
S評価: 複数の資料(グラフAと文章B)を統合して解釈できている。
A評価: 単一の資料の読み取りは正確である。

このように、「どの要素が含まれていれば何点か」を構造化することで、ベテラン教授でも若手教員でも、同じ点数をつけられるようになります。

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「問うべき能力」から逆算する作問プロセス

「問うべき能力」から逆算する作問プロセス

採点が難しい原因の多くは、実は「採点基準」以前に「問題の作り方」にあります。 「何を書いてもいい」ような漠然とした出題をしてしまうと、評価軸が定まらず、採点はカオス化します。

エデュコンの作問コンサルティングでは、「アドミッション・ポリシー(AP)の定義」からスタートします。

①APの具体化: 「本校が欲しいのは、知識がある生徒か? それとも情報を編集できる生徒か?」
②評価軸の決定: 採点したい能力(例:批判的思考力)を特定する。
③設問の設計: その能力を使わないと解答できないような「制約」や「資料」を設問に組み込む。

「採点しやすい問題」こそが「良問」です。 評価基準とセットで作問することで、採点のブレを設計段階で防ぎます。

シミュレーションと外部検証で「基準」を磨く

シミュレーションと外部検証で「基準」を磨く

机上で作ったルーブリックが、実際の受験生の解答に通用するとは限りません。 「想定外のユニークな解答」や「部分点の境界線にある解答」が出たとき、現場は止まってしまいます。

これを防ぐために、エデュコンでは以下のプロセスを徹底します。

・ブラインド解答(試答): 予備知識のないスタッフが実際に問題を解き、「誤答のパターン」を洗い出す。

・採点シミュレーション: 作成したルーブリックを使って模擬採点を行い、「この基準では点差がつかない」「この表現は定義が曖昧だ」といった欠陥を修正する。

この「事前の予行演習」があるからこそ、入試本番でのスムーズな採点が可能になります。

採点業務のアウトソーシングという選択肢

採点業務のアウトソーシングという選択肢

さらに、実際の採点業務そのものをプロに任せる学校も増えています。 思考力入試の採点は、マークシートに比べて膨大な時間がかかります。教員が徹夜で数百枚のレポートを読む負担は計り知れません。

・公平性: 学内のバイアス(「字が汚いと減点したくなる」等)が入らない、第三者によるドライな採点。
・スピード: 習熟した採点スタッフチームによる短期間での処理。

先生方は、エデュコンから提出された採点結果と、ボーダーライン上の答案の最終確認を行うだけ。これにより、「評価の質」と「教員の働き方改革」を両立できます。

結論:学校の「欲しい生徒像」を言語化する

「思考力入試」や「探究評価」は、難しそうに見えますが、要は「学校が何に価値を置いているか」を具体的な言葉(ルーブリック)にする作業です。

その言語化と、それを測るための「定規(問題)」づくり。 ここさえクリアになれば、記述式入試は怖くありません。むしろ、貴校の教育理念に共感する、意欲的な生徒を集めるための最強の武器になります。

「やりたい入試はあるが、採点が不安で踏み切れない」。 そんな悩みをお持ちの先生方、まずは貴校のAPを「採点可能な基準」に翻訳するところから、エデュコンと一緒に始めてみませんか?

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この記事を書いた人 / 監修

エデュコン教材制作チーム

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創業以来、500社以上の教育機関様の教材制作を支援。
入試問題の傾向分析から、最新の学習指導要領(情報Iなど)への対応まで、現場の声を反映した「使いやすく、効果の出る教材」づくりを徹底サポートしています。
教育・IT・編集のプロフェッショナルが集まる専門チームが記事を監修しています。

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