入試問題制作・検証コラム
【学校経営】「作問の属人化」からの脱却。担当教員の異動・退職に左右されない持続可能な入試運営
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はじめに:なぜ「作問の属人化」は経営を脅かすのか
多くの学校において、入試問題の質を担保しているのは教科ごとのベテラン教員です。彼らの知見は計り知れない価値を持ちますが、そのプロセスがブラックボックス化している場合、学校は常に以下の3つのリスクを内包することになります。
1.品質のボラティリティ(激しい変動)と弁別能の低下
担当者の交代や異動により、難易度や出題傾向が前年比で激変する。その結果、合格者平均点が乱高下し、適切な「弁別能(受験生の実力を正しく測る力)」を失う。これは受験生や塾からの信頼失墜に直結します。
2.制度的・物理的リスクによる運営の断絶
定年退職、急な病欠、あるいは好条件での他校への引き抜き。特定の教員が不在になった瞬間、作問作業がストップ、あるいは著しくクオリティが低下し、入試運営そのものが危機に瀕します。
3.チェック機能の「心理的」不全
長年同じ教員が作問を担当していると、若手や他教科の教員は口を出しにくくなります。この「聖域化」は、論理的なミスや現代にそぐわない表現を見逃す原因となり、出題ミスという致命的な事故を誘発します。
「属人化」からの脱却は、単なる事務効率化ではありません。学校のブランドと信頼、そして公平な選抜という社会的使命を守るためのガバナンス改革なのです。
「職人芸」を「組織の資産」へ:プロセスの言語化と標準化

エデュコンが外部パートナーとして介入する際、まず取り組むのが「作問のブラックボックス」を解体し、組織の共有財産へと変換する作業です。
・入試の「DNA」を可視化するレガシーシートの策定
過去10年分の入試問題を、単元、難易度(正答率)、語彙数、設問形式、思考の深さといった観点から定量的に分析します。ベテラン教員の頭の中にあった「うちの学校らしさ」という感覚を客観的な指標に落とし込み、誰が担当しても「その学校らしい問い」が立てられる設計図を作成します。
・作問ガイドライン(仕様書)の明文化
「注釈を付ける語彙の基準」「避けるべき政治的・宗教的テーマ」「計算過程で現れる数値の制約」など、属人的な「癖」を「共通ルール」へと置き換えます。これにより、異動によって新しい担当者が加わった際も、混乱なく質の高い作問を継続できる体制が整います。
「忖度(そんたく)」を排した、外部視点による多重検版システム

属人化の最大の弊害は、学内の人間関係によって「相互チェック」が形骸化することにあります。外部の専門機関を活用することは、物理的・心理的な「聖域」を取り払う最善の手段です。
・第三者による「完全初見の再解答」の実施
作問に関わっていない専門スタッフが、受験生と全く同じ条件で問題を解きます。このような厳密な論理チェックを行い、数値の矛盾や別解の可能性を徹底的に洗い出します。これは校内の教員同士では、相手の意図を汲み取ってしまう(=忖度してしまう)ため、実は非常に難しい作業です。
・現代的感性に照らした「社会性校閲」
学術的な新しさの検証はもちろん、ジェンダー、マイノリティ、宗教表現など、現代の社会情勢において配慮が必要な表現が含まれていないか。最新の教育動向に精通したプロの目が、学校のブランドを守る「盾」となります。
「働き方改革」と「入試の質」のトレードオフを解消する経営投資

先生方が入試作問に費やす時間は、1科目あたり数百時間に及ぶこともあります。これを外部に切り出すことは単なるコストではなく、「人的資源の再配置」という戦略的投資です。
・教員の「隠れた残業」の抜本的削減
冬休み返上での作問、深夜まで続く誤字脱字の校正、図版のトレース。これらの付加価値の低い、しかし神経を使う作業を外部委託することで、先生方は本来の業務である「生徒への伴走」や「授業研究」にエネルギーを回すことができます。これは教員の離職防止(リテンション)と、学校全体の士気向上に直結します。
・「作問のプロ」の知見を学内に還流させる
アウトソーシングは「丸投げ」ではありません。エデュコンのような専門業者とのやり取りを通じて、最新の入試トレンドや他校の成功事例、効果的な作問技術が学内の先生方にもフィードバックされます。これにより、外部を活用しながらも、学内の作問能力が向上するという相乗効果が生まれます。
学校のアイデンティティを永続させる「記憶の預かり手」

入試問題は、学校が受験生に送る「メッセージ」です。そのメッセージが、担当教員の個人的な好みや、教員の入れ替わりによってブレることはあってはなりません。
・「学校の魂」を継承するパートナーシップ
私たちは、学校のアイデンティティを深く理解した上で、それを次世代の入試問題へと繋ぐ「記憶の預かり手」としての役割を果たします。特定の先生が退職されても、その学校が大切にしてきた「知性のあり方」を損なわず、さらに時代に合わせて進化させる支援をいたします。
・新科目・新傾向へのシームレスな移行
「情報I」のように、学内にノウハウが十分に蓄積されていない新科目こそ、属人化とクオリティ低下のリスクが最も高まります。こうした分野こそ、プロの知見を早期に導入し、初年度からミスのない、精度の高い選抜を実現することが、学校の威信を守ることに繋がります。
信頼される入試を、「組織」の力でつくるために
「作問の属人化」からの脱却は、一朝一夕には成し遂げられません。しかし、今その一歩を踏み出すことで、将来のあらゆるリスクに動じない、堅牢な入試運営体制が手に入ります。
・属人化リスク診断の提供
貴校の現状をヒアリングし、どの教科にどの程度のリスクが潜んでいるかを可視化します。
・段階的なアウトソーシングプラン
まずは1科目から、あるいは「再解答と校閲」のみからなど、貴校の現状に合わせた柔軟なサポートをご提案します。
・専門チームによるトータルバックアップ
教科別の作問者、校閲者、DTPオペレーターが連携し、貴校の入試を組織の力で支え抜きます。
「入試の質を落とさず、先生方の負担を軽減したい」「将来の世代交代に備えた制度設計を始めたい」とお考えの理事長様、校長様、教務部長の皆様。 私たちエデュコンが、貴校の大切な入試問題を「個人の仕事」から「学校の揺るぎない知的資産」へと昇華させるお手伝いをいたします。
株式会社エデュコン
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デジタル教育コンテンツの市場拡大における取り組みや、エデュコンのビジネスモデル・事業領域などをまとめたパンフレットをダウンロードいただけます。

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