入試問題制作・検証コラム

【中学入試】志願者を惹きつける「適性検査型・独自入試」の作り方。8ヶ月間の戦略的スケジュール

カテゴリ

働き方改革・入試運営
学校経営・入試戦略
教科別・入試作問

少子化の影響を受け、私立中学校の入試は単なる「選抜」だけでなく、強力な「広報」としての側面を持つようになりました。学校独自の教育理念を反映した「適性検査型入試」や「独自入試」は、志願者にとって「この学校に入れば、こんな面白い思考ができる」という期待感を抱かせる絶好の機会です。

しかし、これらの特殊な入試問題は、教科ごとの知識を確認するだけの従来型入試に比べ、作問の難易度が格段に高く、一分の隙もない論理性が求められます。現場の先生方が過密なスケジュールの中で、これまでにない傾向の問題をゼロから作り上げ、かつ厳格な検証を行うのは至難の業です。本稿では、入試問題という「知的資産」を盤石にするための8ヶ月間の戦略的作問フローを、工程ごとに詳しく解説します。

「通常入試」と「適性検査型・独自入試」は何が違うのか

「通常入試」と「適性検査型・独自入試」は何が違うのか

制作プロセスに入る前に、まず理解しておくべきは、通常入試と独自入試では、受験生に求める「知性の出力」が根本的に異なるという点です。

通常入試(教科型入試)
目的: 学習指導要領に基づき、国語・算数・理科・社会といった各教科の知識が定着しているか、典型的な問題パターンを解けるかを確認します 。
特徴: 教科ごとの独立性が高く、正誤が明確な設問が中心となります。

適性検査型・独自入試
目的: 分野や科目を横断し、複数の資料から情報を統合して課題を解決する力を測ります 。
特徴: 「なぜそうなるのか」というプロセスを問う記述や、初見のデータから仮説を立てさせる設問が多く、公立中高一貫校の傾向を強く意識した設計が求められます 。

この「独自入試」を成功させるには、単なる問題作成以上の、高度な「編集力」と「検証力」が必要です。

はじめての教材制作もまずはお気軽にご相談ください

はじめての教材制作も
まずはお気軽に
ご相談ください

詳しい資料で検討したい

詳しい資料で検討したい

過去の事例や制作フローを
パンフレットで紹介しています

過去の事例や制作フローを
パンフレットで紹介

資料ダウンロード
案件の相談をしたい

案件の相談をしたい

オンラインで打合せをしながら
予算に応じたご提案をいたします

オンラインでの打合せや
予算に応じたご提案なら

無料相談申し込み

【第1期:設計】台割作成で入試の「設計図」を引く(1〜2ヶ月目)

作問の第一歩は、筆を動かすことではなく、緻密な「分析」と、本の目次に相当する「台割(だいわり)」の作成です。

競合校・過去問の徹底分析: 近隣の公立一貫校の傾向や、併願候補となる私立校の問題を念入りに分析し、難易度や資料の分量を調整します 。
台割(仕様)の確定: 全体のページ数、設問数、配点バランス、そしてどのページにどのようなグラフや写真、図版を配置するかを決定します 。
教育方針の言語化: 「記述力を重視するのか」「数的センスを問うのか」など、学校の個性を反映した執筆規定を固めます

【第2期:創造】執筆で「地頭」を試す問いを形にする(3〜4ヶ月目)

コンセプトが決まれば、具体的な「執筆」フェーズに入ります。ここでは「小学生が思考の階段を上れるか」という配慮が不可欠です。

専門スタッフによる執筆: 各教科の専門知識を持ち、かつ教科横断型の作問実績があるスタッフが、貴校のご要望に応じたオリジナルの問題・解答・解説を制作します 。
独自入試特有の素材選定: 複数の資料(統計データ、図解、対話文など)を組み合わせ、受験生に「発見」を促すような高品質な問題素材を構成します 。
模範解答・解説の同時制作: 作問と並行して解説を作成することで、論理の飛躍がないか、正答が一つに絞られているかを確認します 。

【第3期:技術】図版作成と組版で「読みやすさ」を極める(5〜6ヶ月目)

独自入試では大量の資料が提示されるため、受験生が混乱しない「紙面のデザイン」が重要になります。

精緻な図版作成: 算数の立体図形、理科の実験装置、社会の地図やグラフなど、小学生が直感的に理解できる正確な図版を、教育教材の制作ノウハウを活かして描き起こします 。
プロによる組版(DTP): 執筆原稿をもとに、InDesignを用いて図版や写真と組み合わせ、統一感のあるレイアウトに仕上げます 。
視覚的ストレスの排除: 文字の大きさ、行間、余白を微調整し、資料が多くても「どこから読めばよいか」が直感的にわかる紙面を構築することで、受験生が実力を出し切れる環境を整えます。

【第4期:監査】校正・校閲で「ミスゼロ」を担保する(7ヶ月目)

中学入試における出題ミスは、受験生の将来を左右するだけでなく、学校への信頼を一瞬で失墜させます。これを防ぐには「多重の目」による冷徹な検証が必要です。

2名〜3名体制での「再解答」検証: 1名が取りまとめを行い、実際に問題を解く担当は2名〜3名体制で実施します 。作問に関与していない有識者が解くことで、論理の穴や別解を洗い出します 。

「3色ペン」による厳格な校閲ルール:
赤色: 誤字、誤植、正答が出せない、正答が複数あるなどの致命的なミスを指摘します 。
青色: わかりにくい表現、特定の受験生に有利・不利が出る問題など、改善案を記します 。
黒色: 指摘がない場合でも検証した跡を残し、すべての箇所を確認したことを証明します 。

第三者検証報告書の提出: 履修範囲(学習指導要領)の逸脱や設問の不整合がないか、多面的な観点で検証した結果を報告書として納品します。

【第5期:完遂】「絶対的秘匿性」の中での納品(8ヶ月目)

完成した入試問題は、最も厳重な体制で学校へと届けられます。

・原則「手交」による受け渡し: 電子媒体での漏洩リスクを完全に遮断するため、原則として貴校へ直接お伺いし、現物を手渡しにて納品します 。

・徹底した機密保持: 作業はセキュリティを完備した弊社内専用ルームで実施し、問題は専用の鍵付き保管庫で管理します 。外部講師が関わる場合も、電子機器持ち込み禁止の誓約書を締結した上で立ち会いのもと作業を行います 。

・著作権処理の代行: 入試後のWeb公開や過去問集の配布を見据え、引用文章や写真の利用許諾申請もこの時期までに完了させます 。

結論:入試問題は学校経営の「知的資産」である

中学入試問題を戦略的に作り上げることは、単なる作業の省力化ではありません。それは、先生方を過酷な実務から解放し、学校として「どのような生徒を育てたいか」という本質的な議論に立ち戻るための投資です。

プロの検証を重ねた「8ヶ月のスケジュール」を経て作られた問題は、受験生に対して「この学校はこれほど誠実に教育に向き合っている」という無言の、しかし強力なメッセージを発信します。志願者の心を動かす入試づくりこそが、少子化時代の学校経営を支える最強の武器となるのです。

はじめての教材制作もまずはお気軽にご相談ください

はじめての教材制作も
まずはお気軽に
ご相談ください

詳しい資料で検討したい

詳しい資料で検討したい

過去の事例や制作フローを
パンフレットで紹介しています

過去の事例や制作フローを
パンフレットで紹介

資料ダウンロード
案件の相談をしたい

案件の相談をしたい

オンラインで打合せをしながら
予算に応じたご提案をいたします

オンラインでの打合せや
予算に応じたご提案なら

無料相談申し込み

株式会社エデュコン
【総合パンフレット】のご案内

デジタル教育コンテンツの市場拡大における取り組みや、エデュコンのビジネスモデル・事業領域などをまとめたパンフレットをダウンロードいただけます。

株式会社エデュコン 総合パンフレットのご案内

株式会社エデュコン 総合パンフレットのご案内

デジタル教育コンテンツの市場拡大における取り組みや、エデュコンのビジネスモデル・事業領域などをまとめたパンフレットをダウンロードいただけます。

ダウンロードはこちら

資料ダウンロード

エデュコンのサービスがよくわかるパンフレットをはじめ、検討時に役立つチェックシートや資料も今すぐダウンロードいただけます。

資料一覧を見る
資料一覧を見る
教育業界に特化した制作実績は500社以上!まずはお気軽にご相談ください

教育業界に特化した
制作実績は500社以上!
まずはお気軽にご相談ください

お役立ち資料ダウンロード

サービスの詳細を
今すぐ知りたいなら

エデュコンの多様なサービスの詳細や制作事例がよくわかるパンフレットを無料でダウンロードいただけます。 また、検討時に役立つ各種チェックシートもご利用ください。

エデュコンの事業内容や制作事例がよくわかるパンフレットをはじめ、依頼検討時に役立つ各種チェックシートを無料でダウンロードいただけます。

今すぐダウンロード
お役立ち資料ダウンロード お役立ち資料ダウンロード
今すぐダウンロード