入試問題制作・検証コラム
教員1名の採用コスト「100万円」+年収「500万円」をかけて、入試作問の内製を守るべきか? 「専門業務」と「ノンコア業務」の仕分けで実現する、筋肉質な組織づくり
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その採用は「投資」か、それとも「浪費」か
「数学の入試問題を作れるベテランのA先生が定年退職する。同じレベルの問題を作れる人を急いで採用しなければ」
多くの学校で見られる光景ですが、経営視点ではここに大きな落とし穴があります。 今の売り手市場において、経験豊富な即戦力教員を採用することは容易ではありません。紹介会社への手数料、高騰する給与、そして社会保険料。 「入試作問」という特定の業務のためだけに、年間数百万〜一千万円近い固定費を確定させることは、果たして経済合理性に適っているのでしょうか。数字に基づいて検証します。
「年収500万円」では済まない。教員1名の「初年度実質コスト」

まず、教員を1名正規雇用するのにかかる「本当のコスト」を可視化します。額面給与だけを見ていると、経営判断を見誤ります。
【試算】35歳・中堅教員(即戦力)を1名採用する場合
・A. 基本給与(年収):500万円
・B. 法定福利費(約15%):75万円 (社会保険料、労働保険料など会社負担分)
・C. 採用紹介手数料(年収の30〜35%):150万円〜175万円 (エージェント経由の場合、この初期投資が重くのしかかります)
・D. 設備・研修費:約30万円 (PC支給、デスク、初期研修コスト)
⇒ 初年度合計コスト:約755万円
つまり、作問ができる先生を一人雇うためには、初年度だけで約750万円のキャッシュアウトが発生します。 一方、入試作問(例:4教科×2回分)をエデュコンへフルアウトソーシングした場合、費用はこの数分の一で収まります。さらに、翌年度以降も人件費(固定費)は発生し続けますが、外注費(変動費)は発注しなければゼロです。
この「数百万の差額」があれば、ICT設備を更新したり、生徒募集の広告を打ったりすることが可能です。
稼働率「17%」の衝撃。季節業務に固定給を払う矛盾

次に、「生産性」と「稼働率」の観点から見てみましょう。 入試作問は、年間を通じて発生する業務ではありません。夏休み明けから冬休み前にかけた、特定の時期に集中する「季節業務」です。
【稼働率シミュレーション】
・入試業務の繁忙期: 実質2ヶ月程度(断続的な会議や執筆を含めて)
・年間の稼働月数: 12ヶ月
・「作問スキル」の稼働率: 2ヶ月 ÷ 12ヶ月 ≒ 約16.7%
もし「入試が作れること」を主眼に高給で採用した場合、残りの約83%(10ヶ月分)の期間、学校はその「高価なスキル」を使わずに給与を払い続けていることになります。これは、「冬しか使わない除雪車を、夏の間もフルタイムの運転手付きで維持している」のと同じです。
【解決策】固定費から変動費へのシフト
入試作問という「機能」をアウトソーシングすれば、コスト構造は劇的に改善します。
・内製(人件費): 稼働していない月もコストが発生する「固定費」。
・外注(委託費): 必要な時に、必要な分だけ支払う「変動費」。
経営の鉄則は「固定費を減らし、変動費化すること」です。これにより、生徒数が減少した年度は発注を調整するなど、B/S(貸借対照表)を傷めない柔軟な経営が可能になります。
「育成期間3年」という隠れたダブルコスト

採用コスト以上に深刻なのが、見えない「育成コスト(タイムラグ)」です。 他校で実績のある優秀な教員であっても、貴校独自の「出題傾向」「難易度のクセ」「教育理念(アドミッション・ポリシー)」を完全に理解し、一人で完璧な作問ができるようになるまでには、最低でも3年はかかります。
この3年間、現場では何が起きるでしょうか。
・ダブルチェックの長時間化: 新任教員が作った問題を、既存のベテラン教員が手取り足取り修正する。
コスト換算: 新任の作業時間(50時間)+ ベテランの修正時間(30時間)= 80時間分の人件費が1つの教科に消えていきます。
・ミスのリスク: 慣れない環境での作問は、出題ミスや難易度設定ミスのリスクを跳ね上げます。
一方、エデュコンには、各教科の専門知識を持ち、数多の学校の入試を分析してきた「作問のプロ」が在籍しています。貴校の過去問と仕様書を渡せば、「育成期間ゼロ」で、初年度から貴校の傾向に合致した高品質な問題を提供できます。
「人は教育のために雇う」。業務仕分けによる組織改革
誤解を恐れずに言えば、学校が教員を雇う本来の目的は「素晴らしい入試問題を作ること」ではありません。 「目の前の生徒に最高の授業をし、悩みを聞き、成長を導くこと」こそが、人間(教員)にしかできないコア業務です。
入試作問は、高度な専門性を要しますが、本質的には「機能業務」です。この機能を外部へ切り出すことで、組織は以下のように進化します。
・人間(教員): 生徒指導、授業研究、保護者対応などの「対人業務」に全力を注ぐ。
・機能(エデュコン): 作問、検証、著作権処理、図版作成などの「実務」を完遂する。
この役割分担(仕分け)こそが、教員の長時間労働を是正し、かつ教育の質を高めるための最短ルートです。
結論:退職者の補充は「同じ能力」でなくていい
もし今、作問の中心だったベテラン教員が退職しようとしているなら、それは「組織を筋肉質に変えるチャンス」です。
後任として、無理に「作問ができる高給な教員」を探す必要はありません。 生徒と向き合う熱意を持った若手教員を採用し(人件費減・若返り)、入試作問機能はエデュコンに外注して変動費化する。
・採用コスト削減: 即戦力を探す必要がないため、採用ハードルと手数料が下がる。
・固定費削減: 年間の総人件費を圧縮できる。
・品質担保: プロの検証により、属人化していた入試品質が安定する。
トータルの支出を抑えながら、組織全体のパフォーマンスと教育の質を向上させる。これが、これからの私学経営に求められる「戦略的な組織づくり」です。
まずは、次年度の採用計画を見直す前に、「外注した場合のコスト」と比較検討してみませんか?
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