本づくり・教材づくりの流れ
1 冊の教材や書籍は、原稿を書いて印刷すれば完成、というものではありません。
本づくりの流れを 8 つの工程に分けて、それぞれの工程で何が行われ、発注者は何をするのかを解説します。工程の全体像を知っておくと、見積りの内訳も制作中のやり取りも、ぐっと理解しやすくなります。
この章でわかること
- 企画から納品までの 8 工程の全体像
- 各工程で発注者がやること
- 工程を知ると見積り・納期の判断がどう変わるか
本づくりの 8 工程
企画・要件整理
「誰が・いつ・何のために使う教材か」を固め、目的・対象読者・分量・予算・納期の枠を決めます。
使用場面と対象読者のレベルを伝える。過去の教材への不満(あれば)も共有すると設計に活きます。
構成設計(目次・台割)
企画を目次と台割(ページ構成表)に落とし込みます。全体の骨格がここで決まり、以降の工程はこの設計図に沿って進みます。
目次案の確認・承認。「載せたい内容の抜け」はこの段階で指摘するのが最も低コストです。
執筆
台割に沿って、専門ライターや有識者が原稿を書き起こします。執筆要領(表記ルール・難易度基準・見本原稿)を先にそろえるのが品質の鍵です。
基本は待ち。素材(社内資料・過去問など)の提供を求められることがあります。
原稿整理・編集
編集者が原稿を読み込み、分かりにくい説明の改善や構成の組み替えを指示(赤字)します。原稿が「執筆者のもの」から「読者のもの」に変わる工程です。
図版・組版
図解・イラストを作成し、文字と図を紙面に配置します。初めて「本の見た目」になる工程で、以降の確認はこの紙面(ゲラ)に対して行います。
初校ゲラの確認。デザイン・紙面の方向性はここで固めます。
校正・校閲
ゲラに対して複数回のチェックを行います。表記の誤りを正す「校正」と、内容・計算・正答を検証する「校閲」。指摘と修正を数往復します(初校→再校→三校…)。
固有名詞・社内表記など、発注者にしか判断できない照会への回答。回答の速さが納期を左右します。
入稿・校了
すべての修正の反映を確認し、「これ以上直しなし(校了)」を判断して印刷用データを印刷会社へ渡します。
最終確認と校了の承認。ここを過ぎた修正は刷り直しになるため、確認は入念に。
印刷・納品
印刷・製本を経て納品されます。デジタル教材なら配信形式でのデータ納品、映像教材なら完パケ納品です。
工程を知っていると
何が変わるか
見積りが
読めるようになる
工程ごとの内訳(執筆費・編集費・校正費・組版費…)の意味が分かり、複数社の見積りを比較検討できるようになります。
スケジュールの
勘所が分かる
遅れの多くは「素材待ち」「確認待ち」で起きます。発注者側の承認・回答のタイミングが全体を左右すると分かります。
どの工程から頼むか
選べる
原稿が既にあるなら編集以降だけ、企画からなら最初から、と部分発注の判断ができるようになります。
エデュコンに依頼した場合の具体的な進め方は 制作フロー で紹介しています。



