NEXT GIGA(GIGAスクール第2期)で教材はどう変わる?──端末更新期に考えたいこと
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GIGAスクール構想によって1人1台端末が整い、数年が経ちました。いま学校現場は、最初に整備した端末が更新の時期を迎える「次の段階」――いわゆる NEXT GIGA(GIGAスクール第2期) に入りつつあります。本コラムでは、この動きをやさしく整理したうえで、教材・問題制作の現場から「これからの教材づくり」の視点を考えます。
GIGAスクールから「NEXT GIGA」へ

まずは、ここまでの流れを振り返ります。
1人1台端末が当たり前になった
GIGAスクール構想により、全国の小中学校を中心に1人1台の学習用端末と校内の高速通信環境が整備されました。数年前まで特別だった「一人ひとりが端末を使う授業」は、いまや日常の風景になりつつあります。まずは環境が整った――これが第1期の大きな成果です。
いま来ている「端末更新」の波
整備から数年が経ち、初期に導入された端末は更新の時期を迎えます。壊れやすくなったり、性能が学習に追いつかなくなったりするためです。この更新の波にあわせて、単に機種を入れ替えるだけでなく、「せっかくの1台をどう学びに活かすか」を問い直す段階に入っています。これがNEXT GIGAと呼ばれる局面です。
NEXT GIGAで重視されること

端末が行き渡った次の段階では、重点が「整備」から「活用」へと移ります。
クラウド活用を前提に
これからの学習は、端末の中だけで完結せず、クラウド上のデータやサービスと結びつくことが前提になります。どの端末からでも同じ学習にアクセスでき、記録が引き継がれる――そうした使い方が当たり前になっていきます。
ネットワークと環境の底上げ
1人1台が同時に使えば、通信への負荷は高まります。安定して学べるよう、校内ネットワークの改善や環境の底上げも重要なテーマです。教材づくりの側も、「重すぎない」「つながりにくくても使える」といった配慮が求められます。
「配って終わり」から「活用の質」へ
第2期の焦点は、端末を配ることではなく、日々の学びでどれだけ活かせているかという「質」です。使う頻度だけでなく、学びがどう深まったかが問われます。教材も、この「質」に応えるものであることが期待されます。
教材づくりはどう変わるか

こうした流れは、教材・問題制作の現場にも直接関わります。
「配る」から「使い続ける」教材へ
一度配って終わりではなく、日々くり返し使われ、更新もしやすい教材が求められます。学期や学年をまたいで使い続けられること、内容を差し替えやすいことが、これまで以上に価値を持ちます。
端末・ブラウザを選ばない設計
更新の時期がずれれば、教室には世代の違う端末が混在します。特定の機種に依存せず、さまざまな端末・ブラウザ・画面サイズで同じように学べる設計が欠かせません。「どの端末でも」を前提にすることが、これからの標準です。
データと連携する教材
クラウド活用が前提になると、学習の記録を残し、次の学びにつなげる教材の価値が高まります。解いた結果やつまずきを蓄積し、一人ひとりに合わせて出し分ける――データと連携する発想が、教材づくりにも広がっていきます。
現場で起きやすい課題と備え
理想だけでなく、現場で起きやすいつまずきにも目を向けておきましょう。
端末の多様さ・世代差
更新のタイミングや自治体の方針によって、使われる端末はさまざまです。制作の段階から複数の環境で動作を確かめ、どの端末でも破綻しないことを確認しておくと安心です。
通信環境のばらつき
学校や家庭によって通信環境には差があります。大きすぎるデータを避ける、つながりにくい状況でも使える工夫を入れるなど、環境のばらつきを前提にした設計が、安定した学びを支えます。
端末更新をどう乗り切るか
第2期でまず現実的な課題になるのが、行き渡った端末をどう更新し続けるかです。
更新を支える国の財政支援
初期整備は国の大きな後押しで進みました。更新の局面でも、国は費用を支える財政的な仕組みを用意し、学校現場が計画的に更新へ進めるようにしています。とはいえ、更新は一度きりではなく続いていくため、中長期の見通しを持つことが欠かせません。
共同調達という工夫
自治体ごとにばらばらに購入するより、都道府県などが中心となってまとめて調達するほうが、価格や仕様の面で有利になりやすいと考えられています。こうした共同調達の動きは、更新を無理なく進めるための工夫の一つです。
計画的に、無理なく
更新の時期が一度に集中すると、費用も手間も大きくなります。使う期間や状態を見ながら計画的に更新していくことが、現場の負担をやわらげます。教材の側も、特定の世代の端末に依存しない設計にしておくと、更新の波に振り回されずにすみます。
家庭への持ち帰りと学びの連続
1人1台端末は、学校の中だけでなく、家庭での学びにも広がっています。
家庭でも学びが続く
端末を持ち帰れば、宿題や自主学習を家庭でも同じ環境で行えます。学校と家庭が同じ教材・同じ記録でつながることで、学びが途切れずに続いていきます。
ネット環境の格差に配慮する
一方で、家庭の通信環境には差があります。つながりにくい家庭でも学べるよう、通信量を抑える、あらかじめ読み込んでおけば使えるようにするなど、環境の違いを前提にした配慮が求められます。
つながらなくても使える工夫
常時接続を前提にしすぎると、通信が不安定なときに学びが止まってしまいます。オフラインでもある程度使える設計や、軽くて開きやすい教材は、どんな家庭でも学びを支えます。
よくある質問(FAQ)
NEXT GIGAとは何ですか?
GIGAスクール構想で1人1台端末が整った後の「次の段階」を指す通称です。初期端末の更新期にあわせ、クラウド活用やネットワークの改善、そして活用の質の向上に重点が移っています。
端末が新しくなると、教材も作り直しが必要ですか?
必ずしも作り直しではありませんが、特定の機種に依存した教材は見直しが必要になることがあります。端末・ブラウザを選ばない設計にしておくと、更新の影響を受けにくくなります。
これからの教材で特に大切なことは何ですか?
「使い続けられること」「どの端末でも動くこと」「学びの記録を次に活かせること」の3点です。配って終わりではなく、日々の活用の質を高める教材が求められています。
端末を更新すると、これまでの学習データは引き継げますか?
クラウドに学習の記録を残しておけば、端末が新しくなっても学びの履歴を引き継ぎやすくなります。だからこそ、端末の中だけで完結させず、クラウド活用を前提にした設計が大切になります。
家庭にWi-Fiがない子はどうなりますか?
通信環境の格差は重要な課題です。学校では、貸出用のルーターを用意したり、オフラインでも使える教材を組み合わせたりといった配慮が進んでいます。教材づくりの側も、通信に頼りすぎない工夫が求められます。
まとめ
NEXT GIGAは、端末を「整える」段階から「活かす」段階への移行です。クラウド活用、ネットワークの底上げ、そして活用の質――重点が移るなかで、教材も「配る」から「使い続ける」へ、「機種依存」から「どの端末でも」へと変わっていきます。エデュコンは、端末の多様さや通信環境のばらつきも見据えながら、これからの学びを支えるデジタル教材づくりに取り組んでいきます。
この記事を書いた人 / 監修
エデュコン教材制作チーム
創業以来、500社以上の教育機関様の教材制作を支援。
教育・IT・編集のプロフェッショナルが集まる専門チームが記事を監修しています。



















