教材イラストの種類と選び方
「イラストを入れたい」と思っても、まず決めるべきはどの種類のイラストかです。
代表的な 5 つの種類を、役割と向く場面で整理し、絵の目的から最適な種類を選ぶ考え方を解説します。
この章でわかること
- 教材イラストの主な 5 つの種類(挿絵・図解・学術図版・キャラクター・マンガ)の特徴
- それぞれの種類が向く目的・場面
- 目的・正確性・点数から種類を選ぶ 3 つの軸
主なイラストの種類 5 つ
挿絵・カットイラスト
紙面を和ませ、学習の場面を演出するイラスト。1冊に数十点入ることも多く、タッチの統一と量産のしやすさが品質を左右します。
向く場面: 紙面の演出/低学年向け教材/表紙・扉
図解・説明図
概念・手順・仕組みを視覚化して理解を助ける図。見た目の美しさより「内容が正しく伝わる構成」が最重要で、編集との連携が欠かせません。
向く場面: 解説ページ/手順説明/仕組みの図解
理科・社会の学術図版
実験器具・人体・動植物・地図・歴史資料など、教科の正確性が問われる図版。監修・校正と連携し、資料に基づいて描き起こします。
向く場面: 理科の器官図・実験図/地図・歴史資料
キャラクター
教材全体を通して登場する案内役。三面図・表情集などの設定資料まで作り込むと、シリーズ量産や複数の描き手でもブレなくなります。
向く場面: ナビゲーター/シリーズ教材/ブランド化
マンガ・コマ表現
導入や解説をストーリーで伝える表現。シナリオ・ネーム(コマ割りラフ)の工程が入るため、通常のカットとは進め方も費用感も異なります。
向く場面: 単元の導入/読み物ページ/学習マンガ
5 つの種類をひと目で比較
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| 種類 | 主な役割 | 正確性の要求 | 点数の傾向 | 制作負荷 |
|---|---|---|---|---|
| 挿絵・カット | 紙面の演出・親しみ | 低〜中 | 多い | 低〜中 |
| 図解・説明図 | 理解の補助 | 高 | 中 | 中 |
| 学術図版 | 教科内容の正確な伝達 | 最高 | 中 | 高 |
| キャラクター | 案内役・ブランド化 | 低 | 少数を使い回す | 初期設計が高 |
| マンガ・コマ表現 | ストーリーでの解説 | 中 | ページ単位 | 高 |
※ 負荷・点数は相対的な目安です。実際はサイズ・カラー・タッチで変わります(費用の考え方)。
どう選ぶか — 3 つの軸
イラストの種類選びは、次の 3 つの軸で考えると絞り込めます。
① 何のための絵か — 紙面の雰囲気づくりなら挿絵、理解の補助なら図解・学術図版、教材の顔になる案内役ならキャラクター、ストーリーで伝えたいならマンガ。
② 正確さの要求度 — 内容の誤りが許されない図版は、監修・校正との連携体制が前提になります。雰囲気重視の挿絵とは制作の進め方が異なります。
③ 点数と継続性 — 数十点を量産するのか、改訂やシリーズで長く使い続けるのか。点数が多い・長く使うほど、タッチの統一と設定資料が効いてきます。
迷ったら「代表カットを試作」
全点数をいきなり発注せず、まず代表的な数カットを試作してタッチ・サイズ感・紙面との相性を確かめると、以降の量産で手戻りが減ります。タッチの物差し合わせが、教材イラストの一番の近道です。



