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コラム

共通テスト「英語(リーディング)」令和8年度の評価──多様なテキストと「書くこと」、平均点上昇の背景

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高校生向け教材コラム

令和8年度(2026年1月実施)の大学入学共通テスト「英語(リーディング)」について、大学入試センターの問題評価・分析委員会報告書が公開されました。平均点は前年より上昇し、多様なテキストを目的に応じて読み解く出題が、おおむね適切と評価されています。本コラムでは、英語リーディングの出題の特徴を大問の流れとともに掘り下げ、評価のポイントと、受験生・家庭でできる対策を整理します(報告書のしくみ自体は別コラム「共通テストの問題評価・分析委員会報告書とは」で解説しています)。

令和8年度「英語(リーディング)」の全体像

まずは、今回のリーディングがどんな試験だったかを概観します。

受験者数と平均点(前年より上昇)

本試験の「英語(リーディング)」は約45万5千人が受験し、平均点は62.81点でした。前年(約57.7点)から上昇しており、受験者の多くが取り組みやすかったことがうかがえます。問題形式は前年を踏襲しつつ、安定した出題だったと評価されています。

CEFR A1〜B1相当、約200〜700語

各大問は、英文の分量を約200語から700語程度まで段階的に配置し、CEFR(語学力の国際指標)のA1からB1相当のレベルに難易度を設定しています。やさしい問題から手応えのある問題までをバランスよく並べ、幅広い受験者に対応できる構成だったと評価されました。

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多様なテキストを「目的に応じて」読む

リーディングの特徴は、教科書の中だけで完結しない、現実に近い多様なテキストが題材になっている点です。

チラシ・メッセージから物語・科学記事まで

出題された素材は、メッセージアプリでのやり取り、大学の調査結果、ニュースレターの原稿、図書館のチラシと応募フォーム、物語文、そして科学的な文章(人の注意がそれる「マインドワンダリング」を扱った文章)など、実に多彩でした。イギリス英語の表記が用いられるなど、英語の多様性にも配慮されています。単語や文法の知識だけでなく、場面に応じて必要な情報を読み取る力が問われました。

「書くこと」を意識した出題

リーディングでありながら、「書くこと」を意識した設問も見られました。ニュースレターの原稿を指導者のコメントを踏まえて推敲する問題(第4問)や、スポーツとテクノロジーをめぐる複数の意見を読んで自分の立場を決め、作文の構想メモにまとめる問題(第8問)などです。読んで終わりではなく、読み取った情報を発信につなげる――新課程が重視する力の方向性が表れています。

大問の流れ(前半から後半へ、段階的に)

英語リーディングは、前半のやさしい設問から後半の手応えのある設問へと、語数も難度も段階的に上がっていく構成です。

前半:日常的な場面(第1〜4問)

前半は、メッセージのやり取り(第1問)、大学の学生寮に関する調査結果(第2問)、経験について述べた英文(第3問)、ニュースレターの推敲(第4問)など、約200〜300語台の身近なテキストが中心です。難易度は標準的で、目的に応じて必要な情報を読み取る基礎的な力が問われました。第1問では、イラストで示された状態を英文と照らして判断する設問がやや難しかったとの指摘もあります。

後半:複数資料・長文・思考(第5〜8問)

後半は、約590〜700語の長めのテキストになります。異なる3種類のテキストから情報を統合する設問(第5問)、登場人物の関係を読み取る物語(第6問)、「マインドワンダリング」を扱った科学的な文章(第7問)、複数の意見を比較して自分の考えをまとめる設問(第8問)など、複数の情報を整理・比較し、推論する力が問われました。第5問は前年の3ページから2ページに整理され、識別力の高い良問と評価されています。

評価のポイントと改善点

総合的な英語力を測る設計

選択肢は、明確な根拠を持って解答できるようおおむね作られており、受験者の英語力を適切に評価できる試験だったと評価されました。事実と意見を読み分ける力、複数の資料を比較して共通点を整理する力など、単なる速読力ではなく総合的な読解力を測る設計が評価されています。

指摘された改善点

一方で、いくつかの設問では場面設定の自然さに改善の余地があると指摘されました。たとえば、カジュアルな場面なのに文体が整いすぎている(第1問)、ニュースレターの未完成原稿という設定にはやや無理がある(第4問)、調査結果には数値を示す表やグラフを添えてもよかったのではないか(第2問)、選択肢に使うイラストは受験者を必要以上に迷わせないものにしてほしい、といった声です。実際の言語使用により近い、自然な場面設定が今後の課題として挙げられています。

受験生・家庭でできる対策

速読ではなく「目的を持った読み」

英語リーディングで求められるのは、ただ速く読む力ではなく、「何を読み取るための文章か」を意識した読みです。設問が問うている情報を先に押さえ、本文や資料から必要な箇所を的確に探す練習が効果的です。

多様な形式の英文に慣れる

チラシ、メール、メッセージ、図表付きの文章など、教科書以外の多様な形式に触れておくことが役立ちます。日常の中で目にする英語の案内や説明を、「要点は何か」を意識して読む習慣が力になります。

後半の長文に向けたスタミナ

後半は語数が増え、複数の情報を統合する力が問われます。600〜700語程度の英文を時間内に読み切る練習を重ね、集中力を最後まで保つスタミナを養っておくと、得点が安定します。

情報を整理・比較する力

複数の資料から情報を読み取り、共通点や相違点を整理する設問が増えています。読んだ内容を表やメモにまとめ直す練習を重ねることで、情報を統合して考える力が鍛えられます。

まとめ

令和8年度の共通テスト「英語(リーディング)」は、平均点が前年より上昇し、チラシやメッセージから物語・科学記事まで多様なテキストを目的に応じて読み解く力が、おおむね適切に問われたと評価されました。「書くこと」を意識した出題も見られ、読みを発信につなげる方向性が表れています。対策の軸は、速読ではなく「目的を持った読み」と「情報を整理・比較する力」、そして後半の長文に向けたスタミナです。エデュコンは、こうした実践的な英語力を支える教材づくりに取り組んでいきます。

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この記事を書いた人 / 監修

エデュコン教材制作チーム

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創業以来、500社以上の教育機関様の教材制作を支援。
教育・IT・編集のプロフェッショナルが集まる専門チームが記事を監修しています。

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