図版(ずはん)
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図版(ずはん)とは
図版(ずはん)とは、本文に挿入する図・イラスト・表・グラフ・写真・地図などの総称です。文章だけでは伝えきれない情報を視覚的に補い、読み手の理解を助ける役割を担います。書籍や教材では本文と同じ設計対象として扱われ、内容だけでなく、置く位置・大きさ・本文との対応関係まで含めて設計します。学習教材では図版が「理解を助けるための補助」にとどまらず、グラフの読み取り問題や地図の判読問題のように、設問そのものの対象になることも少なくありません。
図版の種類
一口に図版といっても、制作の進め方も必要な確認事項も種類ごとに異なります。
図・イラスト
仕組みや手順を示す模式図、人物や場面のカット、実験装置の図など。ゼロから描き起こすため、ラフ(指示)の精度がそのまま仕上がりに影響します。
表・グラフ
数値を整理して示すもの。元データの正確さが最優先で、軸の単位・目盛り・凡例の表記統一が欠かせません。教材では出典年度の新しさも問われます。
写真・地図
既存の素材を使うことが多く、権利処理と解像度の確認が中心になります。地図は行政区画や国境の表記が改訂されるため、版の新しさに注意が必要です。
図版制作の進め方
図版は「絵を描く工程」ではなく、指示・確認・データ整備がセットになった工程です。
ラフ(指示)で仕様を固める
何を伝える図なのか、どの要素を入れるか、どの向き・どの構図かを原稿側で指示します。ここが曖昧なまま清書に進むと、描き直しが発生してスケジュールと費用の両方に響きます。
本文との対応を確認する
「右の図」「下のグラフ」といった本文中の参照表現と、実際の配置が一致しているかを確認します。組版の段階でページが動くと参照が崩れるため、校正の各段階で見直します。
解像度とデータ形式を揃える
印刷物では原寸で350dpi程度が目安、線画はベクターデータのほうが拡大縮小や色替えに強くなります。デジタル教材に転用する予定があるなら、その前提でデータを作っておくと後の手戻りが減ります。
教材制作における図版の注意点
学習教材の図版には、一般書にはない制約がいくつも重なります。対象学年で既習の漢字・用語しか使えない、既習事項の範囲を超えた表現を図に入れられない、といった学年配慮はその代表です。既存の図表をそのまま流用する場合は許諾が必要で、見た目を似せてなぞるトレースも複製とみなされる場合があるため、権利処理は制作の初期段階で確認します。また、色だけで情報を区別すると色覚特性によっては読み取れなくなるため、線種・ハッチング・ラベルを併用するカラーユニバーサルデザインの配慮も、教育現場で使われる教材では標準的な要件になっています。
エデュコンの対応
この記事を書いた人 / 監修
エデュコン教材制作チーム
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