依頼先の選び方
教材制作の依頼先には、編集プロダクション・印刷会社・フリーランスなどの選択肢があります。
どこに頼むかで「印刷物としてきれい」で終わるか「教材として正しく学べる」かが分かれます。5つの確認点を解説します。
この章でわかること
- 編集プロダクション・印刷会社・フリーランスの違い
- 依頼先を見極める5つの確認点
- 相見積りで比べるべきポイント
依頼先による違い
印刷・製本の品質とコストが強み。原稿がほぼ完成している案件に向くが、執筆・作問や内容の検証は範囲外のことが多い。
執筆者・デザイナーに直接頼めば費用を抑えられる。ただし品質管理・スケジュール管理・複数教科の束ねは発注側の仕事になり、大部数・多教科では負担が大きい。
企画・執筆・編集・組版・校正を一体で管理するのが仕事。教科の専門性と検証体制を持ち、執筆者の手配から品質管理まで束ねられる。教材をゼロから作る・改訂し続ける案件に向く。
「編集プロダクション」という業態そのものの解説は、別シリーズ編集プロダクションとは?で詳しく扱っています。本章は「教材の案件をどこに出すか」の実務に絞ります。
依頼先を見極める 5 つの確認点
教科の専門性
対象教科の執筆・編集経験があるか。数式・化学式・古文など、教科特有の原稿を扱えるか。
検証体制
誤植チェックだけでなく、問題を解き直して解答・解説まで検証できるか。教材の信頼性を左右します。
工程の対応範囲
執筆から印刷まで、どこからどこまで内製で対応できるか。範囲が広いほど窓口が一本化されます。
改訂・継続の体制
元データの管理と引き継ぎ、指導要領・教科書改訂への対応。教材は改訂までが寿命です。
秘密保持
NDA対応と情報管理の体制。塾のオリジナル教材や非公開資料を安心して預けられるか。
相見積りで比べるポイント
相見積りは総額ではなく「内訳と範囲」で比べるのが鉄則です。執筆は含まれているか、校正は何回か・解き直し検証まで入っているか、図版は何点までか、元データは引き継げるか。同じ「問題集一式」でも範囲が違えば総額は比べられません。
安さの理由を確認する
極端に安い見積りは、原稿支給前提・校正回数の少なさ・検証の省略など、どこかで品質か社内負担に跳ね返る構造になっていることがあります。教材は配布した後に間違いが見つかると回収・訂正の負担が大きいため、「安い=検証が薄い」の可能性は必ず確認しましょう。



