「デジタル教科書・GIGA」の記事一覧
デジタル教科書とGIGAスクールに関するコラムをまとめたテーマ。デジタル教科書の制度化と検定の基準、紙との組み合わせを基本とする指針、動画の上限、健康やアクセシビリティへの配慮、発行・採択の見直し、NEXT GIGAと教材の関係を解説します。
CHAPTER 01制度と検定
正式な教科書になるまでの決まりごと
デジタル教科書が正式な「教科書」に──2026年法改正のポイントと教育現場・教材制作への影響を徹底解説
2026年6月、学校教育法などの改正により、デジタル教科書が紙と同等の「正式な教科書」として位置づけられることが決まりました。これまで授業で使える「代替教材」という扱いだったデジタル教科書が、制度の中心に入る大きな転換点です。1人1台端末の整備が一巡し、学びの道具が紙から画面へと広がるなかで、「教科書とは何か」という前提そのものが見直されようとしています。本コラムでは、改正の要点をかみくだいて整理したうえで、用語の基礎から、メリットと課題、教科別の活用イメージ、そして教育現場・家庭・教材制作のそれぞれの視点まで、いま押さえておきたいポイントを徹底的に掘り下げます。少し長い記事ですが、目次から気になるところへ飛んで読んでいただいても構いません。
デジタル教科書の指針「素案」を読む──紙とデジタルの組み合わせが基本、完全デジタルは小5以上の外国語・実技系に限る
2026年10月22日、文部科学省の「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議」(第6回)に、指針の素案が示されました。タイトルは「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等に関する指針の策定に向けて~紙とデジタルをスマートに使い分け、学びの可能性を広げる~(素案)」。2030年度から使われる新しい教科書を、どの学年・どの教科で、紙とデジタルをどう組み合わせてつくるのかを、指針の形で初めてまとめたものです。結論を先に言えば、全学年・全教科でハイブリッドが中心、全てがデジタルの教科書は小学校高学年以上の外国語・実技系の一部に限る。本コラムでは、配付資料(資料4=素案の本体、参考資料4=これまでの委員の意見、参考資料7・8=校長会の意見書)の記述をたどりながら、何が決まりつつあり、何がまだ決まっていないのか、そして教材をつくる側に何が求められるのかを整理します。
デジタル教科書に載せてよいもの、いけないもの──検定の骨子案が示した線引き
2026年9月2日、教科用図書検定調査審議会の総括部会に「教科書検定の改善に関する方向性(骨子案)」が示されました。報道では「娯楽性の高いゲームや漫画は不可」「動画の総量に上限」といった見出しで伝えられています。ただ、12ページの骨子案そのものを読むと、線引きの根拠になっている考え方や、教材をつくる側に効いてくる要件は、報じられた範囲よりずっと広くあります。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、骨子案の記述をたどって整理します。
デジタル教科書の動画は「1本3分程度」まで──検定の論点整理(案)が示した教科別の上限と制作の要件
2026年10月13日、教科用図書検定調査審議会の総会(第2回)・総括部会(第3回)合同会議に「教科書検定の改善について(第一次論点整理)(案)」が示されました。デジタルな形態を含む教科書に載せる動画は1本あたり3分程度までとし、教科書1点あたりの動画の総量にも上限を設けて、その時間数を学年・種目ごとに表で示す、という内容です。9月の骨子案では「総量に上限を定める」という方向だけで、1本あたりの長さも、具体的な時間数もまだ出ていませんでした。本コラムでは、配付資料(資料1=概要、資料2=論点整理(案)の本体)の記述をたどりながら、数字の中身と、動画をつくる側に効いてくる要件を整理します。
デジタル教科書の発行・採択はどう変わる?──制度の見直しと現場の声
デジタル教科書を本格的に導入するには、内容の良し悪しだけでなく、「どうつくって届けるか(発行)」「どれを使うか、どう決めるか(採択)」という仕組みを整える必要があります。2026年7月の国の検討会議では、この発行・採択の指針づくりが議論され、学校現場への意向調査の結果も取り上げられました。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、少し分かりにくい制度面をやさしく解説します。(全体像はデジタル教科書の導入検討はいまをご覧ください。)
CHAPTER 02効果・健康・使い方
現場で使うときに見ておきたいこと
デジタル教科書の「効果」は?──文部科学省の大規模実証研究でわかったこと
デジタル教科書は、実際のところ学びにどんな効果があるのか――。文部科学省が令和7年度の実証研究事業の成果を公表し、全国の小・中学校を対象とした大規模アンケートの結果から、その効果と課題が数字で見えてきました。本コラムでは、調査からわかった主なポイントを、教材制作の視点も交えて整理します。
デジタル教科書の導入検討はいま──国が見極める「効果・健康・現場の声」
デジタル教科書の本格的な導入に向けて、国の検討が進んでいます。2026年7月、文部科学省の検討会議で、「デジタルな形態を含む教科書」の発行・採択の指針づくりが議論されました。そこで扱われたのは、紙とデジタルの効果的な使いどころ、子どもの健康への影響、そして学校現場の声という3つの論点です。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、この検討の全体像をやさしく整理します。(各論点の詳細は、後半のリンク先で個別に解説します。)
デジタル教科書と子どもの健康──目・姿勢への配慮と、上手な使い方
デジタル教科書が広がるなかで、多くの保護者や先生が気にかけているのが、子どもの健康への影響です。画面を見る時間が増えることで、目や姿勢は大丈夫だろうか――。この不安は自然なものです。実際、国の検討会議でも健康への影響が論点の一つとして取り上げられました。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、目・姿勢への配慮と、家庭や学校でできる上手な使い方を整理します。(導入検討の全体像は、デジタル教科書の導入検討はいまをご覧ください。)
デジタル教科書に字幕・速度調整が「標準装備」へ──2026年8月に示されたアクセシビリティ方針
2026年8月18日、文部科学省の検討会議で、これからのデジタル教科書に「字幕表示」と「再生速度調整」を標準の機能として組み込む方針が示されました。聞こえにくい子、通常の速度では内容を追いきれない子が、動画や音声の中身に届くようにするためです。一部の教科書会社が任意で用意する機能ではなく、どの教科書を選んでも入っている「標準装備」にしようという話であることが、この方針の重要な点です。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、その内容と背景を一次資料にもとづいて整理します。(導入検討の全体像はデジタル教科書の導入検討はいまをご覧ください。)
デジタル教科書が止まった5日間──PHPの脆弱性から考える、デジタル教材の継続性とセキュリティ
2026年10月21日の夜、ある大手教科書発行者が、学習者用・指導者用のデジタル教科書や、教科書のQRコードから見るコンテンツを予告なしで停止しました。原因は、Webサイトやシステムの開発で広く使われているプログラミング言語「PHP」に見つかった重大な脆弱性です。サービスは順次再開し、10月26日に全面再開しましたが、授業で教材が使えない時間が生じました。止まったのは教科書会社だけではありません。官公庁、自治体、大学、県立学校のホームページ、金融機関まで、PHPを使うサイトが一斉に予防的な停止に踏み切りました。2030年度からはデジタルを含む教科書が本格的に始まります。本コラムでは、PHPの公式発表と行政の発表、報道をもとに経緯を整理し、デジタル教材を発注する側・つくる側が確認しておきたい点をまとめます。
CHAPTER 03GIGAスクールと教材
端末のある教室で教材はどう変わるか
NEXT GIGA(GIGAスクール第2期)で教材はどう変わる?──端末更新期に考えたいこと
GIGAスクール構想によって1人1台端末が整い、数年が経ちました。いま学校現場は、最初に整備した端末が更新の時期を迎える「次の段階」――いわゆる NEXT GIGA(GIGAスクール第2期) に入りつつあります。本コラムでは、この動きをやさしく整理したうえで、教材・問題制作の現場から「これからの教材づくり」の視点を考えます。
紙教材とデジタル教材、どう使い分ける?──学習場面で選ぶ「いいとこ取り」の考え方
デジタル教材が広がるなかで、「これからは全部デジタルにすべき?」「やっぱり紙のほうが身につく?」と迷う声をよく聞きます。けれど、紙とデジタルはどちらかを選ぶものではなく、それぞれの得意を活かして組み合わせるものです。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、紙とデジタルの強みを整理し、学習場面ごとの「いいとこ取り」の使い分けを考えます。
だれもが使えるデジタル教材のつくり方──アクセシビリティの基本と実践
デジタル教材は、うまく設計すれば「だれもが使える」ものにできます。逆に配慮を欠くと、見えにくい・操作しにくい・情報が伝わらない、といった壁を生んでしまいます。アクセシビリティ(利用しやすさ)は、一部の人のための特別な対応ではなく、すべての学び手の使いやすさを底上げする土台です。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、その基本と実践を整理します。


















