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次期学習指導要領

「次期学習指導要領」の記事一覧

次期学習指導要領(2030年度〜)に関するコラムをまとめたテーマ。2026年10月の審議まとめをもとに、全体像と改訂日程、国語・社会・算数数学・理科・外国語など教科別の方向性、情報教育の新設と授業時数、学習評価の見直し、教材づくりへの影響を解説します。

CHAPTER 01全体像と改訂の日程

まず押さえたい、改訂の方向性と教材への影響

  • 「教材づくりはこう変わる」「審議まとめの9教科から読む5つの変化」。重ねた教材と鉛筆、チェックマークをあしらったバナー
    中学生向け教材コラム

    次期学習指導要領で教材づくりはどう変わるか──審議まとめの9教科から読む5つの変化

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を公表しました。第2部には教科ごとの方向性が並び、エデュコンのコラムでも9教科それぞれの内容を解説してきました。 9教科を読み通して見えてきたのは、教科は違っても、教材づくりに求められていることには共通する流れがあるという点です。審議まとめは教科書の在り方に多くの紙幅を割いていますが、その影響は副教材、ワーク、問題集、テスト、デジタル教材にも及ぶと考えられます。 この記事では、審議まとめの総論と9教科の記述を横断して、教材づくりに関わる5つの変化を整理します。教材の企画・編集・発注に携わる方に向けて、教材の種類別の確認ポイントと、準備を始める時期までまとめました。なお、審議まとめは答申前の段階であり、教材への影響として書いた部分には、エデュコン編集部の読み取りを含みます。

  • 「全教科に『AI』が入る」「次期学習指導要領 審議まとめ素案」。開いた教科書とノートパソコン、地球儀、三角定規を描いた紫のバナー
    ICT教育・GIGA

    全教科の学習指導要領に「AI」が入る──審議まとめ素案が示した、教材づくりの新しい前提

    2026年8月31日、中央教育審議会の教育課程企画特別部会に、次期学習指導要領に向けた「審議まとめ(素案)」が示されました。報道では「全ての教科でAIがもたらす影響を加味した記述が盛り込まれた」と伝えられています。ただ、素案そのものを読むと、AIの扱いはもう少し込み入っています。全教科に書かれたことは事実ですが、肝心の「どう使うか」は、あえて学習指導要領の外側に置かれました。本コラムでは、教材・問題制作の現場の視点から、素案の記述をたどりながらその設計を整理します。

  • 「教科書は『精選』の時代へ」「約50年で約3倍になったページ数と検定基準の見直し」。高く積み上がった教科書と低い教科書の山を並べたバナー
    中学生向け教材コラム

    教科書は「精選」の時代へ──約50年で約3倍になったページ数と、検定基準の見直しで変わる教科書づくり

    2026年10月13日、朝日新聞が「教科書ページ数、約70年ぶりに上限設定へ」と報じました。ただ、同じ日の教科用図書検定調査審議会の配付資料を読むと、ページ数の上限は「目安を示すなどの必要性について、どのように考えるか」という問いかけの段階で、決まった方針ではありません。一方で、その問いの背景にある「教科書の精選」は、10月5日に取りまとめられた次期学習指導要領の「審議まとめ」に、はっきりと書き込まれています。本コラムでは、教科書づくりの現場の視点から、次の教科書改訂で何が問われようとしているのかを、一次資料に沿って整理します。

  • 「学習指導要領がデジタルになる」「指導要領コードで教材とつながる」。紙の冊子がタブレット画面へ変わっていく様子を描いたバナー
    ICT教育・GIGA

    学習指導要領が「デジタル」になる——指導要領コードで教材とつながる時代へ

    令和8年7月22日、中央教育審議会の教育課程部会 総則・評価特別部会が、次期学習指導要領に向けた「取りまとめ(案)」を公表しました。授業時数の柔軟化や学習評価の改善など論点は多岐にわたりますが、教材制作の現場にとって見逃せないのが 「デジタル学習指導要領」 の構想です。学習指導要領そのものがWebベースのデジタル基盤になり、学習指導要領コード を介して教材や問題とつながる——そんな方向性が具体的に示されました。まだ「案」の段階であり細部は今後の審議で変わりえますが、大枠の流れは教材づくりの前提を変えるものです。現時点で分かっていることを、制作会社の視点で整理します。

CHAPTER 02教科別の方向性

審議まとめ第2部を教科ごとに読む

  • 「国語はこう変わる」「『話や文章の機能』で3領域をつなぐ」。原稿用紙と鉛筆のモチーフのバナー
    中学生向け教材コラム

    次期学習指導要領で国語はどう変わるか──「話や文章の機能」による再構造化、高校の科目再編、教科書の精選

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「国語」の節は、国語科を、言葉を手掛かりに考えや思いを広げ深め、他者と伝え合うことでさらに深める力を育てる教科として「再構造化」する方針を打ち出しています。柱は、「考えや主張の理由付けと吟味」といった「話や文章の機能」で「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の学びをつなぐこと、「知識及び技能」を2つの側面で整理し直すこと、そして高等学校の科目構成の見直しです。教科書の精選や生成AIの扱いにも具体的な記述があります。本コラムでは、審議まとめの本文に沿って、国語で何が変わり、何が変わらないのかを整理します。

  • 「社会科はこう変わる」「中学に分野横断の単元、教科書は用語を精選へ」。国境線のない地球儀と虫眼鏡を描いたバナー
    中学生向け教材コラム

    中学校に3つの分野横断の単元、教科書は用語の精選へ──次期学習指導要領で社会科はどう変わるか

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。第2部の「社会、地理歴史、公民」の節は、知識を網羅的に学ぶ授業から、学習上の課題(問い)に基づいて追究する授業への転換を改めて掲げています。中学校社会科に3つの分野横断の単元を設けること、学習指導要領と教科書の両方で用語を含む内容の精選を進めること、「情報の妥当性の確認」に関する技能を新たに位置付けること、主権者教育を実践的な活動と外部連携で充実させることなどです。本コラムでは、審議まとめの本文に沿って何が変わり、何が変わらないのかを整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「算数・数学はこう変わる」「割合・比・分数の改善と小・中・高を貫く6分野」。方眼ノートに描いた円グラフと三角定規のバナー
    中学生向け教材コラム

    割合・比・分数のつまずき対策と小・中・高を貫く6つの「分野」──次期学習指導要領で算数・数学はどう変わるか

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「算数、数学」の節は、日本の子供の数学的リテラシーが世界トップクラスにある一方で、学年が進むほど算数・数学を「楽しい」と感じる子供が減り、割合・比・分数や論証(証明)の習得・定着に課題が残っていることを正面から取り上げています。そのうえで、小学校から高校までを貫く6つの「分野」での内容整理、見方・考え方への「批判的に考察すること」の追加、「数学ガイダンス」の新設、内容の精選といった方向を示しました。本コラムでは、小学校算数・中学校数学を中心に、何が変わり、何が変わらないのかを審議まとめの本文に沿って整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「次期学習指導要領で理科はこう変わる」「小・中・高で目標と4分野をそろえる方向へ」。三角フラスコとルーペをあしらったバナー
    中学生向け教材コラム

    理科は小・中・高で目標と「4分野」をそろえる方向へ──「理科と日常生活」「科学ガイダンス」の新設で変わる次期学習指導要領の理科

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「理科」の節は、小・中・高等学校で教科の目標の文言を統一し、学習内容を物理・化学・生物・地学の4つの「分野」で整理する方向を示しています。小学校には分野横断的な課題を学ぶ「理科と日常生活」、中学校・高等学校には科学とは何かを学ぶ「科学ガイダンス」を新たに設けることも打ち出されました。審議まとめは2026年11月5日までパブリック・コメントにかけられている「案」の段階です。本コラムでは、理科の節の本文に沿って、何が変わり、何が変わらないのかを整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「英語はこう変わる」「語彙・文法は精選、発信力の強化へ」。単語カードの束と吹き出しを描いたバナー
    中学生向け教材コラム

    英語は「精選」と「発信」へ──基盤語彙リスト、文法事項の焦点化、AI活用で変わる次期学習指導要領の外国語

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。第2部の「外国語活動、外国語」の節は、AIで高精度の翻訳が手軽にできるようになった今、外国語を学ぶ意義を改めて問い直したうえで、語彙・文法・話題の精選、「言語活動」の2つの活動への再整理、発信力の強化、AIを含むデジタル学習基盤の活用といった方向を示しています。審議まとめは、パブリック・コメントを経て答申へと進む案の段階です。本コラムでは、小学校・中学校の英語を中心に、何が変わり、何が変わらないのかを本文に沿って整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「生活科はこう変わる」「身体性を軸に本質的意義を再定義する方向へ」。芽の出た植木鉢とじょうろをあしらったバナー
    小学生向け教材コラム

    生活科は「身体性」を軸に本質的意義を再定義する方向へ──幼児教育・中学年以降との接続と教科横断で変わる次期学習指導要領の生活科

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「生活」の節は、生活科をAIで代替できない「実感を伴う知」を育み、「深い学び」を実装する人間的な学び方を体得する教科と位置付け、その本質的意義を「身体性」「対象と自分との関わり」「他者と自分との関わり」「自己認識」の4つで整理し直す方向を示しています。 あわせて、幼児教育との接続ではスタートカリキュラムと「架け橋期のカリキュラム」の関係を整理し、生活科を結節点とした年間を通じた教科横断や、中学年以降の社会科・理科・総合的な学習の時間への接続を充実させることも打ち出されました。審議まとめは2026年11月5日までパブリック・コメントにかけられている「案」の段階です。本コラムでは、生活科の節の本文に沿って、何が変わり、何が変わらないのかを整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「音楽・図工・美術はこう変わる」「思いを形にする過程を一体で示す方向へ」。絵筆を添えたパレットと音符をあしらったバナー
    中学生向け教材コラム

    音楽・図画工作・美術は思いを形にする過程を一体で示す方向へ──高校芸術科の見直しも含めて読む次期学習指導要領の芸術系教科

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「芸術」の節は、小学校の音楽・図画工作、中学校の音楽・美術、高等学校の芸術科(音楽・美術・工芸・書道)をまとめて扱い、自分の思いや考えをもつことと、諸感覚を働かせつつ身体性を伴った技能により表現することを「一連の過程」として重視する方向を示しています。小学校音楽の「歌唱」と「器楽」を「歌唱・器楽」の区分にまとめることや、高等学校芸術科で芸術そのものについて学ぶ機会を設けることも盛り込まれました。 審議まとめは2026年11月5日までパブリック・コメントにかけられている「案」の段階です。本コラムでは、芸術の節の本文に沿って、芸術系教科・科目に共通する方向と、音楽、図画工作・美術・工芸、書道のそれぞれに書き分けられている点を区別しながら整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「家庭科はこう変わる」「小・中・高で5つの領域に再編する方向へ」。両手鍋と糸巻きをあしらったバナー
    中学生向け教材コラム

    家庭科は小・中・高で「5領域」に再編する方向へ──中学校での独立、高校「家庭総合」の新領域で変わる次期学習指導要領の家庭科

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「家庭」の節は、家庭科の内容を、生活を営む「人」とその「営み方」、そして食・衣・住からなる5つの領域(高等学校「家庭総合」は6つ)に再編する方向を示しています。中学校については、総論で技術・家庭科が「情報・技術科」と「家庭科」に分かれることが示されており、家庭科として新たな目標を検討する必要があるとされました。高等学校では、「家庭基礎」と「家庭総合」の趣旨をはっきり分け、「家庭総合」に問題解決的な学習を行う新しい領域を設けることも打ち出されています。 審議まとめは2026年11月5日までパブリック・コメントにかけられている「案」の段階です。本コラムでは、家庭の節の本文に沿って、小学校・中学校・高等学校の家庭科で何が変わり、何が引き継がれるのかを整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「体育・保健体育はこう変わる」「運動との関わり方と健康の概念・原則で整理する方向へ」。ボールとハートのマークをあしらったバナー
    中学生向け教材コラム

    体育・保健体育は「運動との関わり方」と健康の「概念・原則」で整理する方向へ──「スポーツ理論」への見直しで変わる次期学習指導要領

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第2部「体育、保健体育」の節は、体育では公正・協力などの態度に関する要素を「運動との関わり方」として再整理し、保健では健康・安全に関する「概念」と「それに関わる原則」を軸に学びを深める方向を示しています。小学校第4学年までを「遊び」の要素を取り入れた学習として整理すること、「体育理論」を「スポーツ理論」に改めることなども打ち出されました。 審議まとめは2026年11月5日までパブリック・コメントにかけられている「案」の段階です。本コラムでは、小学校の体育科と中学校・高等学校の保健体育科について、体育分野・保健分野の両面から何が変わり、何が変わらないのかを節の本文に沿って整理し、教材づくりへの影響を考えます。

  • 「『算数』の名前はなぜ残る?」「『数学』統一案の見送りから考える」。積み木のブロックで足し算を表した円形のモチーフを添えたバナー
    中学生向け教材コラム

    小学校の「算数」名称は維持へ──「数学」統一案の見送りから考える、算数と数学のつながり

    文部科学省が、小学校の「算数」を「数学」に統一する案を見送り、現在の「算数」という名称を維持する方針を決めました。次期学習指導要領(2030年度実施予定)の改訂をめぐる議論の一つで、教育現場などから「指導上の混乱を招く」といった意見が多く寄せられたことが背景にあります。本コラムでは、この決定を入り口に、そもそも「算数」と「数学」は何が違うのか、小学校から中学校への学びのつながりと家庭でできることを整理します。

  • 「公共」とは?高校公民の必履修科目を読み解くバナー。投票箱、天秤、硬貨を並べたイラスト
    高校生向け教材コラム

    「公共」とは?高校公民の必履修科目で何を学ぶか──3つの大項目、現代社会との違い、次期改訂での精選

    「公共」は、2022年度に高校へ入学した生徒から全員が学んでいる公民科の必履修科目です。それまでの「現代社会」に代わって新設されました。選挙権年齢が18歳に引き下げられ、2022年度からは成年年齢も18歳になったことで、高校生にとって政治や社会は一層身近なものになりました。公共は、そうした時代に、自ら考え、他者と協働して社会の形成に参画する力を育てるための科目です。本コラムでは、文部科学省の「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 公民編」をもとに、公共で何を学ぶのか、現代社会と何が違うのか、倫理、政治・経済や大学入学共通テストとどうつながるのかを整理し、2026年10月の審議まとめで示された次期改訂の方向まで解説します。(2026年11月 全面改訂)

  • 「言語文化」とは?高校国語の必履修科目を読み解くバナー。開いた古典の和綴じ本と現代の文庫本が並ぶ
    高校生向け教材コラム

    「言語文化」とは?高校国語の必履修科目で何を学ぶか──現代の国語との違い、古典と近代以降の文章、次期改訂の「言語文化Ⅰ・Ⅱ」

    「言語文化」は、2022年度に高校へ入学した生徒から全員が学んでいる国語の必履修科目です。それまでの「国語総合」に代わって、「現代の国語」とともに新設されました。名前だけでは中身が想像しにくい科目ですが、学習指導要領の解説を読むと、ねらいははっきりしています。上代(主に奈良時代まで)から近現代まで受け継がれてきた日本の言語文化への理解を深めること。そして授業時数の大半は、古典の読解に充てられます。本コラムでは、文部科学省の「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 国語編」をもとに、言語文化で何を学ぶのか、現代の国語とどう違うのか、選択科目や大学入学共通テストとどうつながるのかを整理し、2026年10月の審議まとめで示された次期改訂の方向まで解説します。(2026年11月 全面改訂)

CHAPTER 03情報教育と授業時数

新しい教科・領域と、時間をどう生み出すか

  • 「『情報』の授業で何を学ぶ?」「情報の領域・情報・技術科 ― 審議まとめ」。タブレットとセンサー付きの植木鉢を描いたバナー
    ICT教育・GIGA

    小学校「情報の領域」・中学校「情報・技術科」で何を学ぶのか──審議まとめが描いた授業の中身

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。報道では、小学校の総合的な探究の時間に「情報の領域」を設けること、中学校に「情報・技術科」をつくることなど、情報教育の拡充が大きく伝えられています。ただ、こうした枠組みや授業時数は8月31日の「素案」の段階から示されてきたものです。報道から見えにくいのは、むしろ「実際の授業で何をするのか」のほうです。審議まとめの本文には学習活動の考え方が示され、9月25日の「審議まとめ(案)」の資料編には、小学3年生から中学3年生までの学習イメージが、授業1コマに近い単位まで描かれています。本コラムでは、その中身を一次資料から読み解き、教材づくりへの影響を整理します。

  • 「対象教科の授業時数 最大15%程度」「浮いた時間を個別最適な学びに」。一部のコマが色分けされた時間割を添えたバナー
    ICT教育・GIGA

    対象教科の授業時数「最大15%程度」削減へ──浮いた時間を“個別最適な学び”に変えるには

    2026年10月5日の中央教育審議会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」は、義務教育段階で各学校の判断により、対象となる教科等の授業時数を標準より最大15%程度下回れる「調整授業時数制度」の創設を示しました。全面実施を待たず、2028年度からの先行実施期間でも活用できるようにする方向です。「授業が減る」という言葉だけを見ると学力低下を心配したくなりますが、改革のねらいはむしろ逆です。本コラムでは、審議まとめの内容をやさしく整理したうえで、浮いた時間を「個別最適な学び」に変えるための視点を、教材制作の現場から考えます。

  • 「国語・算数を削って情報?」「人工知能学会の提言を読む」。教科書の積み木から小さなブロックが情報のブロックへ移るバナー
    ICT教育・GIGA

    人工知能学会の提言を読む──「国語・算数を削って情報を増やす」は誤解なのか。授業時数の再編と教科間連携

    2026年10月13日、人工知能学会が「次期学習指導要領策定に向けた提言〜情報教育の質的転換とAI時代におけるリテラシー育成の推進〜」を公表しました。中央教育審議会の審議まとめが示した、小学校の「情報の領域」と中学校の「情報・技術科」の新設、そのための時数を各教科から「一律3〜4%程度」減らして確保するという方向について、学会として評価と注文を述べたものです。9月下旬に時数の削減案が報じられると、SNSなどでは「国語や数学を削ってAIを教えるのか」という反発が広がりました。提言はこれに対して、「単に情報のために国語や算数・数学の授業時間を削るべきではない、といった議論は、今回示されている方向性を誤認した指摘」とはっきり書いています。本コラムでは、1ページの提言本文を5つの柱に沿って読み、時数が実際にどれくらい動くのかを試算したうえで、教材づくりに何が求められるかを整理します。

  • 「サキドリ研究校とは」「全国332校で始まる先行実践」。校舎から全国へ点が広がっていく様子を描いたバナー
    ICT教育・GIGA

    サキドリ研究校とは——全国332校で始まっている、次期学習指導要領の「先行実践」

    次期学習指導要領の大きな柱の1つが、各教科の標準授業時数の一部を学校の裁量に振り向けられる 「調整授業時数」 の仕組みです。以前のコラムでは「授業時数を最大15%削減できる方向」という検討の第一報をお伝えしましたが、実はこの仕組み、答申を待たずに 全国の学校がすでに「先取り」で実践を始めています。その担い手が、文部科学省の指定する 「サキドリ研究校」 です。2026年10月5日の中央教育審議会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」と、令和8年7月現在の指定校一覧をもとに、この取り組みの実像を整理します。

  • 『「総合的な学習」が「探究」に』「名称統一が示すこれからの学び」。虫眼鏡の中に双葉の芽が見えるバナー
    中学生向け教材コラム

    「総合的な学習の時間」とは?小中も「探究」へ──名称統一が示す、これからの学び

    2026年10月5日、中央教育審議会(中教審)の教育課程部会がまとめた「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」は、小学校・中学校の「総合的な学習の時間」を、高校と同じ「総合的な探究の時間」に変更することが適当としました。単なる呼び名の変更にとどまらない、これからの学びの方向性を映す動きです。本コラムでは、まず「総合的な学習の時間」とはどんな時間なのかを整理したうえで、教育・教材制作の現場の視点から、名称統一の意味をやさしく読み解きます。

CHAPTER 04評価・高校・入試

学習評価と高校の科目、入試の見直し

  • 「次期学習指導要領で学習評価はこう変わる」「主体的に学習に取り組む態度のABCは廃止へ」。評価表に◯が付くモチーフのバナー
    中学生向け教材コラム

    「主体的に学習に取り組む態度」のABCは廃止へ──思考・判断・表現への「◯」で変わる次期学習指導要領の学習評価

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」を取りまとめました。その第6章「豊かな学びに繋がる学習評価」は、現行の3観点のうち「主体的に学習に取り組む態度」を教科ごとにABCで評価する仕組みをやめ、思考・判断・表現の評価に「◯」を付記する新しい方式を打ち出しています。通知表や指導要録のつけ方だけでなく、評価課題やテストの作り方にも関わる変更です。本コラムでは、審議まとめの本文に沿って、何が変わり、何が変わらないのかを整理します。

  • 「高校の科目が変わる」「数学ABC統合・国語再編・新単位 ― 審議まとめ」。色の違う3冊の教科書が1冊にまとまるバナー
    高校生向け教材コラム

    数学A・B・Cは1科目に、国語は「Ⅱ」科目を新設──次期学習指導要領で高校の科目と単位はこう変わる

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が、次期学習指導要領に向けた「審議まとめ」を公表しました。報道ではAIや情報教育が大きく取り上げられていますが、高校については、それとは別に大きな変更がいくつも並んでいます。数学A・B・Cを1つの選択科目にまとめる。国語の選択科目を組み直す。英語の科目名を変える。そして「1単位」の数え方そのものを変える。審議まとめの第1部には、現行と次期の高校の科目・標準単位数を左右に並べた対照表が載っています。本コラムでは、その表と本文を一次資料どおりにたどり、教科書や参考書・問題集への影響を整理します。

  • 「公立高校入試が変わる」「出題・採点・作問体制の見直し ― 審議まとめ」。マークシートとチェックリスト、赤ペンを描いたバナー
    働き方改革・入試運営

    公立高校入試はどう変わる?──審議まとめが示した出題・採点・作問体制の見直し

    2026年10月5日、中央教育審議会の教育課程部会が、次期学習指導要領に向けた「審議まとめ」を公表しました。学習指導要領の審議ですが、審議まとめは第1部の第8章に「高等学校入学者選抜の在り方」という節を設け、高校入試、とくに都道府県教育委員会などが行う公立高校入試の見直しの方向性を示しています。知識を単純に問う出題を減らすこと、採点にAIを含むデジタル技術を活用すること、作問の負担を都道府県間の連携で軽くすること、学力検査や調査書を用いない選抜を明確にするための省令(学校教育法施行規則第90条)の在り方の検討、そして受入保留(DA)アルゴリズムの扱い。いずれも、入試問題をつくり、採点する側の実務に直結する論点です。本コラムでは、関係する条文や経緯も確認しながら、入試問題制作の視点で整理します。

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